The Doppler Quarterly (日本語) 春 2018 | Page 83
組織がプロバイダー間で一貫性のある
一連のベストプラクティスと
セキュリティ制御を確立すれば、
このようなマルチクラウド導入における
セキュリティリスクが
適切に管理されるようになります。
た。内部のベンチマークイニシアチブに頼るだけでなく、外部
の企業にもプロセスの見直しを依頼していた、あるフォーカスグ
ループの参加者は、次のように述べています。
「6 か月の調査で
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どこを改善できたのかを確認しました。奇跡が起きるようなア
プローチはないのかもしれませんが、多くの微調整を加えるこ
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ガバナンスを一元化する
大規模なクラウド環境を管理するには、規律、時間、および専
門知識が必要ですが、その 3 つのすべてに恵まれているなどと
いうことは、ほとんどありません。
とで効率が向上しました。」
これについて、テクノロジー業界のあるサービス管理者は、
「複
コスト以外についても考える 雑な可動部品のあるすべての機械と同じように、有名なレス
コストは、調査の回答やフォーカスグループディスカッションの 満足感が得られるとは限らない」と述べています。堅実なガバ
トランの厨房に料理人が多すぎる場合、期待していたほどの
ナンス戦略を策定すれば、運用を簡素化して意思決定を迅
中で繰り返し登場しましたが、パフォーマンス、稼働率、セキュ
リティなども考慮されていました。
投資を最大限に活用するには、各ビジネスグループの支出を把
握したり、毎月の支出の割り当てと予測を行ったり、アカウンタ
ビリティのために ( 資産、サービス、サービスアイテムなどの )
コストを償却したりできなければなりません。また、 ROI を最
大限まで高めるために、リソースの稼働率と効率を評価して最
適化する必要もあります。製品ライン、ワークロード、またはコス
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トセンターなどの各ビジネスグループをベースに分析を行えば、
最大の削減効果をもたらす機会に注力できるようになります。
速化するポリシーを定めて自動的に適用できるようになり、リ
ソースの負荷が軽減されます。ガバナンスの一元化と管理の分
散は、クラウドを最適化してアジャイルなビジネス環境を実現
するうえでの重要なポイントとなります。
徹底的に自動化する
繰り返しになりますが、ラガードのプロセスは圧倒的に手動で
行われている部分が多いことがわかりました。自動化とガバ
ナンスは密接な関係にあり、ポリシーを実装してインフラストラ
クチャのスケジュール設定を自動化し、ワークロードの規模を
適正化したうえで予約を管理すれば、日々の管理を簡素化し
てクラウドインフラストラクチャの運用を最適化し、手動による
作業を減らしてクリティカルなビジネスオペレーションにおける
ヒューマンエラーの可能性を排除できます。
2018 年春号 | THE DOPPLER | 81