The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2018 | Page 67
計画の重要点
最も重要な IT 機能に対する戦略の場合と同様に、 DR で非常に重要なのは、ビジネスニー
ズを定義してから、ベンダーの選択やソリューションの設計を行うことです。ソリューションの
計画を策定するときに考慮すべき重要な点をいくつか示します。
主要な基準のなかで、これらは最も重要です。これ
1. RTO と RPO を決定します。
以上に設計 ( および費用 ) に影響を及ぼす留意事項はありません。たとえば、ホッ
トスタンバイソリューションはコールドリカバリオプションの 5 倍以上の費用がか
かることがあります。異なる RTO/RPO シナリオを実装する費用は、正確な RTO/
RPO 標準を決定する要素によくなるので、正確な要件とアーキテクチャーを決定す
る反復プロセスを実行する必要があります。
アプリケーションに対する
2. アプリケーションのデータ状態が非常に重要です。
データソース、読み / 書きパターン、およびデータ同期要件を理解することが、成
功する DR 実装の基本要件です。実際に、アプリケーションのデータ状態を考慮し
ていない汎用設計は、成功の可能性が低下します。そこで、必ずアプリケーションの
データ状態を正確に理解し、必ずバックアップと DR アーキテクチャーに組み込み
ます。
3. オンプレミスアーキテクチャーに対するクラウドベースのバックアップまた
は DR の設計では、使用する原理はクラウドネイティブ環境と同様ですが、
これは遅延時間問題、イングレスと
実装アーキテクチャーが大きく異なります。
イーグレス帯域幅、トランスファー費用とオンプレミスとクラウド間で異なる可能性
のあるデータセキュリティ要件のためです。これらの潜在的な差分を必ず予測し、
アーキテクチャー設計と選択を行う際に考慮します。
最適なデータバックアップ、リストアとディザスタリカバリ設計では、この短い記事での説明よ
りもはるかに多くの作業と詳細情報が必要です。ただし、非常に重要なコンセプトに基づい
て計画の策定に着手し、高コスト効率、高性能、真に業務要件と一致したソリューションに確
実に仕上げるために、これらの基本的な定義と原理が大きな役割を果たすことに留意してく
ださい。
2018 年夏号 | THE DOPPLER | 65