The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2016 | Page 70

• 廃止 -- アプリケーションの廃止は単純な作業のように思われますが、多くのお 客様が多数のメリットを見落としています。データセンターアプリケーションは、ク ラウドプラットフォーム内で複製されるサービスによって、平均で 30% が廃止さ れるうえ、コンプライアンス要件に対応するためだけに維持されているアプリケー ションがデータセンターで稼働しているケースも少なくありません。こうしたアプリ ケーションは、ソフトウェアでシステムを構築してテストを行ったら停止し、必要な ときにだけサービスを使用することによって、早いうちにクラウドで廃止できる場 合があります。このようにすれば、大幅にコストが削減されます。 • 置換 -- アプリケーションの置換はより複雑で、 事業部門やアプリケーションオー ナーに大きく依存します。ただし、データセンター全体を閉鎖する場合は、置換 ワークベンチによる作業が必要となります。 • 保持 -- ゼロフットプリントを目標としていない限り、所有するアプリケーションの 一部を保持しなければならない可能性があります。かつては、 「サポート終了」の シナリオとプラットフォームの撤去に向けた計画の策定方法が非常に重視されて いましたが、現在では、アプリケーションを保持する方法ではなく、クラウドベー スのアプリケーションと保持するアプリケーションをどのように連携させるのかが 課題となっており、そうしたアプリケーションが中心に置かれることが少なくあり ません。また、 他のサービスとの数百の接続がある多数のデータベースやレガシー システムが使用されており、データセンターを統合して、それらのアプリケーション を移行する必要がある場合は、保持ワークベンチが複雑に絡み合った接続を整 理します。 まとめ クラウドプログラムは、次の 10 年間であなたの会社が行う最も重要なテクノロジー投 資になる可能性があります。クラウドに移行するには、いくつかのベストプラクティスに 従うだけでは十分ではなく、クラウドプログラムを開始する前にまず、移行を成功させ るのに必要とされる経験豊富なチームを編成し、ツールやプロセスを整備しておくこと が重要です。 68 | THE DOPPLER | 2016年夏号