The Doppler Quarterly (日本語) 冬 2018 | Page 42

バイダーも、新たなクラウドベースのサービスの開発に数十億 ドルを注ぎ込んでいます。Vanguard にとって、自社のオンプ レミスのエンジニアを活用してそうしたプロバイダーに対抗する プの書籍の一部にも使用されていました。私はすべての調査 レポートと書籍に目を通しましたが、そうした情報収集の末に、 人によって DevOps の意味するものが異なることが分かった ことは不可能でした。 のです。 このため、 3 つの主要な価値の源泉は次のようになります。 しかし Vanguard では、 DevOps に対する考え方を 1 つに絞 1. クラウドプロバイダーが実現したイノベーションと研究 に基づいた、新たなテクノロジーの活用 3. アジリティの実現 ( コンピューティング環境のプロビ ジョニング速度の向上 ) アジリティの分野で貢献する主なバズワード、 DevOps は非常 に分かりにくい言葉です。人によって、 DevOps の意味するも のが異なります。あなたにとって、 DevOps とは何でしょうか。 また DevOps は、アジリティの実現にどのように貢献するので しょうか。 Dowds 氏 : DevOps は紛らわしい呼び方です。私は個人的 に、 DevOps に関するソートリーダーシップの情報収集に多く の時間を費やしました。このソートリーダーシップは、 Gartner 社や Forrester 社などの調査会社のレポートから生まれたもの ですが、 DevOps をテーマとして出版されたソートリーダーシッ ジョブ ローテーション サーバント リーダーシップ ることではありません。極めて広範な DevOps に焦点を置いた Gartner 社のフレームワークを確認してみましょう。私が言及 した組織 / スタッフに関する変更が含まれています。たとえば、 CTP: アジリティの実現について少しお伺いしたいと思います。 フルスタック チーム うに、運用スタッフを開発部門に移動させたり、従来は運用ス タッフに関連付けられていた責任を開発部門に担わせたりす 2. 明確なコスト削減 人員 りました。非常に幅広い観点となっています。その名が示すよ 合同 ミーティング 運用機能をデリバリ部門に移したり、デリバリ部門の組織構 造をフルスタック型に変更したりするなどです。つまり、デリバ リ機能を保有するだけでなく、運用機能や他のあらゆる Cen- ter of Excellence タイプの機能など、通常はデリバリの範囲 外となる機能も保有し、そうしたエンドツーエンドの機能をす べて単一の組織に移行することを目指すのです。 また、 DevOps では、プロセスの変更、今日ソフトウェアを構 築するために使用する最新のアーキテクチャーおよび設計パ ターンも極めて重要です。まさに、文化的な変更です。信頼、コ ミュニケーション、連携の強化が重要です。構築サイクルでの あらゆる活動に関する決定権をデリバリチームに与えることに なります。これが DevOps に対する多次元の見方です。 実用最小限の 製品 あらゆるデータを 測定 文化 機能フラグ あらゆるデータを バージョン化 機能 チーム 信頼の文化 小ロット テスト主導型 開発 自律的なチーム サイトリライアビリティ エンジニア 自動構築 プラットフォーム エンジニア 技術的負債 継続的 インテグレーション 共同 所有権 自動テスト 開発者 セルフサービス Infrastructure as Code 統合 ツールチェーン あらゆるデータを 監視 コラボレーションの 文化 あらゆるデータを テスト Chaos Monkey 継続的テスト リリースの 自動化 継続的デリバリ 実用最小限の プロセス 一般的な評価 基準 最適化フロー ワンステップの 構築、テスト、展開 ChatOps カナリア ロールアウト テスト主導型 開発 前例なし エンジニアリングの 文化 バリュー ストリーム 学習の文化 継続的監視 テクノロジー 次につながる失敗 図 1: Gartner 社の DevOps モデルに基づく 40 | THE DOPPLER | 2018 年冬号 プロセス