The Doppler Quarterly (日本語) 冬 2017 | Page 41

消費財 (CPG) プロバイダー 消費財とは、食品、飲料、靴、または頻繁に交換する必要があるその他のものをはじめとする 商品を指します。CPG 企業は、 IoT で新たな販売方法を確立して収益を創出することを検 討しており、従来型の店舗は、 Amazon.com や Walmart.com などの e- コマースサイトとの 競争に苦しんでいるものの、 CPG には IoT を活用してコンシューマーに直接商品を販売でき るまたとない機会が訪れています。CPG は、スマートホームやモバイルサービスとの統合に より、コンシューマーの消費の傾向、位置、および現在の在庫をより詳細に把握し、商品の購 買の回数や最後の購買からの時間に影響を与えることができます。また CPG は、購買を簡 素化して売上やブランドのロイヤルティを向上させるために音声機能やモバイル機能を活用し ています。 製造と予測メンテナンス 製造プロセス全体をリアルタイムで監視できる機会がもたらされるため、製造業界は早い段 階から IoT を導入してきました。メーカーは IoT を活用することにより、膨大な無駄が生じる 前にバリューストリームの潜在的な問題に対応できます。予測メンテナンスは、以下のような 領域で大きな効果を発揮します。 • 機械の損耗の早期検出 • 製品の不具合の早期検出 • 在庫と資材の追跡 上記の情報にリアルタイムでアクセスすれば、生産の早い段階で問題を検出し、生産プロセ ス全体にほとんど、またはまったく影響を与えることなく、是正措置を講じることができます。 そしてそれが、製品の質の向上と原価の削減につながり、実質的に数百万ドルのコストが節 減される可能性があります。 まとめ IoT の真の価値は、リアルタイムデータを取得して適切なタイミングで意思決定を行えるよう になることにあり、 IoT を有効活用している企業は、顧客サービスの改善、品質の向上、業績 アップなどの点で高い競争力を得ているうえ、新しいビジネスモデルを構築する機会を模索し ています。あなたの企業が IoT を積極的に知ろうとしていないのであれば、情報の収集に着 手することを強くお勧めします。IoT の波に乗り遅れてはなりません。 2017 年冬号 | THE DOPPLER | 39