The Doppler Quarterly (日本語) 秋 2016 - Page 46

モノのインターネットの レスポンシブデータアーキテクチャー David Linthicum 物理アーキテクチャー指向のアプローチを採用することにより、パブリッククラウドベースのプ ラットフォーム上で、より効率的なモノのインターネットシステムを構築できます。 モノのインターネット (IoT) システムでは、一連のセンサーから、離れた場所にあるパブリック クラウドのデータベースにデータを頻繁に送信する必要があります。センサーやデバイスから クラウドへのデータの転送にかかる時間 ( すなわち、レイテンシ ) は、 IoT システムのレイテン シ要件を満たすには長すぎることが多々あります。そのため、場合によっては、パブリッククラ ウドが敬遠されるため、 IoT システムにおいて、クラウドベースのコンピューティングによるコス ト面やリソース面での効率を活用できないことがあります。 そこで必要となるのは、やり方を変えることであり、まずはクラウドのエッジで IoT アプリケー ションを構築することから始めることができます。つまり、すべてのセンサーやデバイスから データを送信してクラウドに戻すことを避け、その代わりに、ネットワークのエッジでデータお よびアプリケーションを構築することにより、ほとんどのデータ収集およびデータ処理に対応 できます。 もちろん、エッジコンピューティングの概念は新しいものではないため、その他の種類のコン ピューティングにおいて生じる同様の問題を解決するために、エッジコンピューティングの取 り組みは長年にわたり行われてきました。たとえば、クラウドレットは、モバイルコンピュー ティングとクラウドコンピューティングの収束により生まれるアーキテクチャー要素であり、ク ラウドとの距離を近づけることを目標とする「ボックス内のデータセンター」としてみなすこと ができます。もう 1 つの例としては、 IoT データを生成および処理するデバイスに近づけるた めにクラウドを拡張する、フォグコンピューティングがあります。ただし、 IoT アプリケーション の多くは、センサーまたはデバイスにより生成されたデータに対してほぼ即座に対応する必 要があります ( 鉄道路線の転路器で発生した問題をセンサーが検出した場合に、列車を停 止する際や、過熱による突発故障が生じる寸前の産業用機械をシャットダウンする際など )。 IoT では、対応時間が重要となるユースケースが数多くあり、そのような理由から、レイテンシ は非常に重要な概念となっています。