The Doppler Quarterly (日本語) 春 2018 - Page 3

ドップラー効果 2017 年 第 4 四 半 期 に、 Cloud Technology Partners (CTP) は CloudHealth Technolo- gies 社と共同で、年次調査レポート『Secrets of the Cloud Leaders ( クラウドリーダーの秘訣 )』 の第 2 弾を発行しました。レポートにおいてクラ ウドリーダーの成功パターンを明らかにするため に、従業員数 500 人以上のグローバル企業でク ラウドオペレーションに携わる 550 人のシニアマ ネージャーを対象としたフォーカスグループ調査 を実施しました。この調査では、対象者が所属す る組織、クラウドオペレーション、およびクラウド での成功の評価方法 ( 特に重視 ) をすべての質 問の軸としています。 まず、クラウドの価値を創出しているリーダーと、 目標を達成できていないリーダーとのエクスペリ エンスの違いを比較しました。詳細な調査を進め ていくと、リーダーが具体的に何をしているのか、 また場合によっては、より重要となる、何をしてい ないのかを明らかにすることができました。 これらの調査結果から、多くのクラウドリーダー が、たとえクラウドトランスフォーメーションを成 功へと導いている最高情報責任者 (CIO) であっ ても、クラウドでの成功を測る評価基準を「見出 せていない」ことがわかりました。回答者の大半 は、総所有コスト (TCO) が削減されていること は理解しているものの、組織全体としての投資収 益率 (ROI) がどうなっているのかを詳細に把握 していませんでした。つまり、より本質的な価値 を生み出す重要な要素が、しばしば見落とされ ていたわけです。その結果、市場投入期間の短 縮、新たなビジネスモデルや収益源の発見のみ ならず、優秀な人材の効率的な採用といった組 織として必要な能力の強化さえも疎かになってい ました。 価方法に関する社内協議では、局所的かつ防衛 的な ( 守りと維持に重きを置いた ) TCO 試算が 重視される傾向の強いことがわかってきました。 ビジネスユニットのリーダーたちは、社内協議に よくありがちな、全社的な成功に誰がどれだけ 貢献したのかの論争に陥っていたわけです。 こうした議論は、安直なアプローチとして片付け られるものではなく、本質的な危険性をはらんで います。 多くの CIO は、年間を通して開発工数を大幅に 削減し、自らの組織がイノベーターであることを 内外に示すことの有益性を本質的に理解してい ます。しかし、他のメンバーの共通理解がない と、トラブルを招くことなります。今こそ、組織内 のすべての主要関係者とクラウドについて議論を 行い、真の成功とは何かを再定義するときです。 クラウドトランスフォーメーションで長期的な成 功を収めるには、 CIO が ROI の全体像を明確に 把握して評価し、組織内での理解を深めること が重要です。そうしなければ、予算査定の初期 段階で混乱を引き起こすリスクが生じます。The Doppler Quarterly の 第 10 版 ( 今 号 ) で は、 TCO 削減一辺倒から脱却しクラウドを正当化 する手法について考察します。今号の 82 ページ では、組織がクラウドの成功を評価する際に使 用すべき 4 つの運用評価基準について、 CTP の グローバルデリバリ担当副社長である Robert Christiansen が概説します。 クラウドで成功を収めるには、ほぼあらゆる側 面に新たな手法を採用していく必要があります。 真の「すばらしい新世界 (Brave New World)」 を実現するには、多大の努力が必要です。そこに は、果敢に挑むだけの大きな価値があります。 なぜでしょうか。 クラウドリーダーたちからの意見 聴取を繰り返すうちに、こうした重要な要素の評 最高経営責任者 Bruce Coughlin 2018 年春号 | THE DOPPLER | 1