The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2017 - Page 13

3. レポート – 組織はデータの使い方を改善する中で、これらの統合されたデータセット に関する報告を行うようになります。このレポートフェーズでは、スタッフが意思決定する ときにすぐに情報を入手できるよう、一般的な評価基準と測定尺度を明確にすることに 重点が置かれます。 4. アラート - 組織が成熟し、意思決定のために統合されたデータにアクセスするだけの レベルを超えると、組織は一般的な評価基準がマイナスの方向に向かっているように見 えたときに主要な意思決定者に警告を行う機能を開発します。これにより、経験豊富な スタッフが迅速に応答し、必要な調整と修正を加えることが可能になります。 5. エンゲージ - 最も成熟した組織は、アラートのレベルを超えて評価、応答、および改善 のためにビジネスのあらゆる側面でデータを使用します。この成熟度レベルの組織は、 データ主導の意思決定とイベントの相関効果や原因の詳細な分析を重んじる文化を 持っています。 データ駆動型組織への移行は、意思決定に関するすべてのプロセスを簡素化することを意味 しますが、これにより、意思決定を自動化して迅速に決定を下すともに、障害が発生した場合 に効率的に評価を行ってリカバリすることが可能になります。すべてのプロセスは、可能であ れば個別の要素に分解して自動化する必要があります。組織内には、さまざまなフェーズで 手動による入力が必要な領域が必ず存在しますが、それらを最小限に抑え、質の高いデータ を意思決定に利用できるようになったときに排除することが重要です。 こうした意思決定プロセスの変革の優先順位を決定する方法としては、意思決定のコストを 評価することが挙げられますが、失敗した場合のコストが少なくて済む意思決定や利益率の 高い意思決定は、最初に自動化すべきです。一方、失敗した場合のコストが高額になり、多く の場合に人命に影響を及ぼすような意思決定は、マイナスの結果がもたらされるリスクを排 除するための適切な予防措置とチェック体制を整備してから、最後に自動化する必要があり ます。 このような エンジニアリングのプロセスは、現在のプロセスを把握していることからそれらを 自動化する任務を負うスタッフに依存することになりますが、そのためには、スタッフに新た なアプローチで物事を考えるよう促すとともに、手動で行われていた職務をなくし、統合され たデータセットを中心としたコラボレーションを促進して複数の部門にわたる意思決定を行 いやすくする、文化的な習慣を築かなければなりません。 このような文化的な変革を進めるには、スタッフが効率化を図れるようにするための新たな スキル ( 技術スキルとソフトスキルの両方 ) が必要になります。また、組織でトレーニングを 行って外部の人員を増やす必要もありますが、こうしたトレーニングでは、データ駆動型組織 に移行するためだけでなく、常にデータの使い方を改善できるようにするための新たなスキル をスタッフに身に付けさせることに重点を置きます。 データ駆動型組織を構築するには、それと同時に人員、プロセス、およびテクノロジーを成熟 させるための取り組みを進めなければなりません。そしてこのテクノロジーにより、人員が定 義して実行するプロセスが実現します。データセットを統合してアクセスを提供し、プロセス 内の個別の要素の自動化を促進するデータ駆動型組織は、ビジネスの価値を最大限まで高 めるために、絶えず改善を加えてスタッフが主に例外に重点を置くことができるよう、すべて の意思決定の評価を重視します。 2017 年夏号 | THE DOPPLER | 11