The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2016 - Page 75

役割の変化 前述の 5 つの項目に共通のテーマとして、クラウドでアプ リケーションやサービスを構築して実行すると、多くのチー ムの数多くのメンバーの役割と責任が変化します。セキュリ ティおよび運用担当者は、より早い段階から SDLC に関 与することを求められ、開発者は、これまで以上にコード の実行に責任を負わなければならなくなります。エンドツー エンドの SDLC では、バリューストリームマップの作成を経 て、無駄なプロセスが検出および排除され、場合によって は、特定のタスクの権限が別のチームに移行されます。ま た、新たな役割が必要となる一方で、廃止される役割もあ ります。 サービスが常にアプリケーションの実行に必要なセキュリ ティとコンプライアンスの基準を満たす形で使用されるよう にすることに重点を置く、クラウドプラットフォームチーム を編成します。また、この他に追加されることが多いもの としては、ビルドパイプラインに関する役割が挙げられます。 多くの企業では、それぞれが別のプロセスとツールを使用 する社内のアプリケーションチームが複数の CI/CD パイ プラインを構築し始めていますが、こうした企業では、セ キュリティや運用のニーズに合わせて統合されるビルドパイ プラインの標準的な構築方法の確立に重点を置くチームが 編成されることが多くあります。 たとえば、あるスタッフがディスクアレイの管理を担当して おり、会社側がストレージの一部、またはすべてをクラウ ドに移行することを決定した場合、そのスタッフの役割は 大きく変わり、インフラストラクチャを管理するのではなく、 (S3 などの) ストレージの API を SLA に対応させるとともに、 データのセキュリティとコンプライアンスを確保することを求 められるようになります。また、それによって再トレーニン グが必要になったり、その役割を果たす別のスタッフが必 要になったりすることもあります。 まとめ テスト、 セキュリティ、 および運用タスクが 「前倒し」されると、 それらのスキルセットを持つリソースは、より早い段階から SLDC に関与することを求められ、それに伴って役割や責 任も変化します。この点に関しては、現時点でこれまで以 上にネットワークおよびコンピュートテクノロジーの詳細を 把握することを求められている、アーキテクトや開発者に も同じことが言えます。 クラウドコンピューティングは変革をもたらしますが、組織 的な変更やプロセスの再構築にかなりの時間とリソースを 投じることなく、テクノロジーのみに重点を置くと、最適な 成果が得られない可能性があります。また、クラウドは非 常に大きな効果をもたらし、小規模なチームでも短期間で 驚くほどの成果を実現できますが、エンタープライズレベ ルでクラウドを導入するには、このような小規模なチーム が構築したものに倣うだけでは不十分です。大規模なクラ ウドでは、他にも多くの関係者が関与し、セキュリティ、コン プライアンス、法務、調達、人事、財務、サービスデスク、 運用、ディザスタリカバリといった、あらゆる部門のスタッ フがそれぞれに役割を担います。そのため、人員とプロセ スに重点を置かずにクラウドの導入を進めれば、高い確率 で失敗することになるわけですが、組織をそのような状態 に陥らせてはなりません。 企業がクラウドの導入を開始すると、新しい役割が数多く 見られるようになります。多くの企業は、クラウドプロバイ ダーが提供するサービスをガードレールで Y.8888(8(8#n[NZHXrDRDU"s0