Garuda Indonesia Colours Magazine October 2015 | Page 220
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Archipelago Special | 群島特集
楽園でのバ
ードウォッチ
ング
インドネシアは世界で最も鳥類の固有種数が多
く、
バードウォッチングの名所としても知られて
いる。今月の特集では、著名なバードウォッチャ
ーで作家でもあるモーテン・ストレンジと共に、
ひときわエキゾチックな鳥を観察できるスポット
をご紹介する。
文:モーテン・ストレンジ
インドネシアには世界中のどの国よりも、
鳥の固
有種が多いことをご存知だろうか。
現在国内で確
認されている1605種のうち、
381種はインド
ネシアでしか生息しておらず、
マレーシアや東テ
ィモール、
パプアニューギニアといった近隣諸国
でも見ることができない。
インドネシアにこれほど膨大な数の鳥がいる背
景には、
この国の地理が大きく関係している。
ヨ
ーロッパとアジアの両方にまたがるロシア以外
で、
二つの異なる動物地理区を抱える国はインド
ネシアしかない。
スマトラ島、
カリマンタン、
ジャワ
島を含む西インドネシアと東のバリ島はアジアの
一部であり、
残りはオーストラレーシアに属して
いる。
ロンボク島から東側―小スンダ列島、
スラ
ウェシ島、
マルク州を含む―はワラセアと呼ばれ
る遷移領域で、
1800年代半ばにこの地域を探
検したアルフレッド・ラッセル・ウォレス X