Garuda Indonesia Colours Magazine October 2014 - Page 224

222 Rote | ロテ島 楽園の音 文:アディーティヤ・センディ・サプトラ インドネシア最南端のロテ島は、 自然豊かな小スンダ列島の中でも特に 珠玉の魅力に溢れる島だ。島に到着した瞬間から、 その理由は納得でき る。 この島の魔法と美しさは、素晴らしい波と気さくで温かい島民と同じ く、一目ですぐにわかるのだ。 ロテ島への旅は、東ヌサ・トゥンガラ州の州都クパンへ飛ぶことから始 まる。 この街を目的地とする人もいるが、大半は小スンダ列島に渡る乗 り継ぎ地点としてここを訪れている。 エル・タリ空港に着いた時、 同じ飛行機に乗っていた乗客の中でロテ 島へ向かう人は一目でわかった。 まんべんなくきれいに日焼けして、手 荷物受取所でサーフボードの形をした荷物に手を伸ばす人々は、滅多 に体験できない貴重な波を求めてここまで来たに違いない。 クパンから車で45分のところにあるテナウ港から、 ロテ島へ向かうフ ェリーが出ている。午前9時発、 1日1便の運航だ。 フェリーに乗って自 分の席まで歩く途中、空港で目にした顔をいくつか見かけた。潮の流れ によって最長2時間かかるフェリーの旅は、 「インドネシアのバミューダ トライアングル」 という不穏な呼び名もあるプクアフ海峡を通過してゆ く。 ここはサヴ海、 ティモール海、 インド洋の海流が交わる場所で、 サー フィンにうってつけの素晴らしい波があることが身体で実感できる。 いささか揺れを味わった後でフェリーを降り、私達は無事バアに到着 した。 バアはロテ島の北西にある小さな港町だ。 ガジュマルの木とココ ナッツやバナナの木立に縁取られ、絵に描いたような美しい景色であ る。近くには人けのない見事なビーチがあり、 まるでひとりじめできるパ ラダイスにたどり着いたような感じがする。 そして時の流れすら遅くな ったような気がするのだ。休暇先として人気の場所は数あれど、 この特 別な感覚が味わえるところはほんの一握りに限られている。 しかしバアはロテ島で待ち構える、 さらに大きな驚きへの入口に過ぎ なかった。私は中心街から車に乗せてもらい、約50キロ離れた海岸に ある魅力的な村ネンブララへと向かった。 サーファーにとっては、伝統 的な村落が集まるこの小さな村の魅力はいくつもある。特筆すべきは、 世界的に有名なTランドの波だ。 インドネシアでも最も長く、 かつコン スタントにやって来る完璧な波として広く知られ、遠くはブラジルから はるばるこの波を求めてサーファーが訪れるのだという。 Tランドの波(通常幅20~40メートルで、高さは約5メートルまで及 ぶ) には3つのセクションがあり、 それぞれ難易度が異なる。 ネンブララ の北と南にある手付かずのビーチでは、初心者にやさしい穏やかな波 から、上級者も満足させる激しい波まで様々なタイプの波を体験でき、 サーフ 8*8;