Garuda Indonesia Colours Magazine May 2019 | Page 169

Japanese Section / 安らぎのトギアン諸島 安らぎの トギアン 諸島 文: wiranurmansyah 人里離れたトギアン国立公園までの旅は、 それ だけでひとつの冒険だ。 ジャカルタから旅立っ た私はまず中央スラウェシの州都パルに飛び、 続いて陸路でアンパナを目指した。 そしてそこか らボートに乗って、 トギアン諸島へと向かった。 トミニ湾に位置するトギアン諸島には、 周辺に ある複数の州、 すなわち中央スラウェシ、 ゴロン タロ、北スラウェシからアクセス可能だが、最も 人気があるのはアンパナもしくはゴロンタロを 経由するルートだ。 世界最大級の生物多様性を誇るサンゴ礁海域 のコーラル・トライアングルの中にあるため、各 地から大勢のダイバーがトギアン諸島に集まっ てくる。 中でも有名なダイビング・スポットのウ ナ・ウナは、巨大なサンゴが海底を泳ぎ回る虹 色の熱帯魚の住処となっており、 うっとりしてし まうほどだ。海水の透明度が高いため、尾の黒 いバラクーダやニシクロカジキ、 ウミガメといっ た海洋生物をすぐに見つけることができる。運 が良ければジンベエザメも見られるかもしれな い。 トギアン諸島は6つの大きな島と約60の小さ な島から成る。 ダイビングやシュノーケリングだ けでなく、島めぐりをしながらのんびりと過ごす のもいい。 ダイビング・セッションの合間に、私はパパン島 を訪れた。 ボートが港に入っていくと、島の子供 達が出迎えてくれた。子供達は訪れる人々を迎 えるのが大好きなようで、私がカメラを取り出 すと写真を撮ってくれとせがんできた。 それから 間もなく、子供達が私を連れて村を案内してく れ、 そのはしゃいだ姿を見て大人達が笑ってい た。島の子供達に両手を引かれながら、他の島 民に挨拶して周っていると、 まるで主賓として迎 えられたような気分になった。 その村を後にして、私はプンチャック・バツ・カラ ンと呼ばれる、島で最も高い地点に立ち、 目を 見張るような絶景を眺めた。 この高さから見る と、初めは長い桟橋だと思っていたものが実は そうではなく、隣の島へ渡る橋なのだとわかっ た。 それは見事な景色だった――パパン島とマ レンゲ島を結ぶ約1キロメートルに及ぶ長い橋 167