Garuda Indonesia Colours Magazine July 2014 | Page 228

226 Raja Ampat | ラジャ・アンパット ラジャ・アンパット インドネシアの伝統デザインを施した最高級スーパーヨット、 ドゥ ニア・バルに乗って、 マーク・エヴェリーはラジャ・アンパットとコモ ドの魅力を探る旅に出た。 ラモン・エストラーダは、 この20年間世界中のほぼ全域でダイビング インストラクターとして働いてきた。彼は世界有数のダイビングスポッ トをいくつも体験してきたわけだが、特に気に入っている3つのスポッ トはすべてインドネシアにあるという。 さらに驚くべきことに、 その3箇 所はすべてラジャ・アンパットにあるのだ。 「ラジャ・アンパットのような場所は、世界中のどこを探しても見つかり ません」 とエストラーダは言う。 「私はメキシカン・カリビアン出身なの で、透明な海水や数多くの海洋生物を見慣れていますけれど、 ラジャ・ アンパットは私がこれまで見てきた中でも飛び抜けて素晴らしいダイ ビングスポットです。」 ッドと同じサイズのオニイトマキエイの傍らで、海底のベルトコンベア のように私達を運ぶ水流の中でダイビングをしたり、 ジャングルに覆わ れたサトンダ島の頂上に登ってラングールが飛び跳ねるのを見たり、 サ トンダ火山の山腹ではスタンドアップ・パドルボードやカヤックに乗っ て火口湖へと漕ぎ出したりもした。 さらに忘れられないのは、 エストラ ーダが私達を自分の知っているダイビングスポットに案内してくれたこ とだ。暗い海水の中で火山ガスの泡が、 まるでダイヤモンドのように岩 の間から噴き出るところを見ることもできたのだ。 ここ1週間、私達はバリ島から東へと航海を続け、 コモド島を目指して いた。珍しい野生生物が生息する場所として記憶に残る、有名なコモ ド群島も確かにランキングの上位に入るだろう。 しかしエストラーダと デッキで話し込むうちに、彼があまりに熱くラジャ・アンパットについて 語るので、私もどんどん惹かれ始めていた。 しかしそれらは伝統的なデザインを施した 「インドネシア最高級のスー パーヨット」 と呼ばれてきた船で、 ダイビングマスターを務めるラモン・ エストラーダにとっては、 よくある1日だった。 「新世界」 という意味のド ゥニア・バルという名前もふさわしく、船長51メートルのこの超豪華ピ ニシ (木造船) は、 スラウェシに何百年も伝わる造船技術を集結させた ものだ。 インドネシアに残る未知なる、 そして素晴らしい冒険旅行の新 たなフロンティア。 「新世界」 へと道を切り開く用船として、 日々使命を 果たしているのだ。 「ただのダイビングスポットではないのです」 と彼は私に語った。 「訪れ る度に、本物の冒険を味わえますから。」 ドゥニア・バルは探検の時代を再び甦らせたが、 その旅は世界中探して も他に類を見ないほど豪華なものだ。 バリを出発した後、私達はギリ・トラワンガンに寄って午後を過ごし、 そ 「私はドゥニア・バルを単なるインドネシア史上最高の船ではなく、 さ れからバリ島のアグン山とロンボク島のリンジャニ山の間を抜けて進 らに上を行くものにしたいと思いました」 と、 ジャワを拠点とするこの船 んで行った。海峡を渡ってスンバワ島の海岸を目指す間には、 イルカが のオーナー、 マーク・ロッバは言う。 「ナンバーワンだけでなく、 ナンバー 私達をエスコートしてくれた。 インドネシアを旅する度に毎回思う