Garuda Indonesia Colours Magazine February 2015 | Page 199

Bandung | バンドン 197 ファッション 三昧の街 文:マーク・エヴェリー ジャワ島西部の内陸にあるバンドンが、 バリに次ぐ第二の観光都市になりつつあ る。 それは、 余程のインドネシア通でなければ理解しづらいかもしれない。 かつては 「ジャワのパリ」 と呼ばれたこの街の魅力を、 マーク・エヴェリーが探る。 「この街はお前を食い物にする」 と大きく書かれたス トリートアートが、 かつてオランダ領東インドで最先 端の通りとして知られていた場所にある。 ここに来てからまだ3日しか経っていないが、私もす でにこの街に食われてしまった気がし始めている。 バンドンでは、 なかなか食べることをやめられない。例 えばあのストリートアートが見える場所から目と鼻の 先に、 この国でトップクラスのベーカリーが少なくとも 3軒はあるという具合だ。 そのうち2軒は、 ブラガ通り がまだオランダ領東インドの誇りだった頃から続いて いる。総督の妻がクッキーを買っていたスンバー・ヒダ ンガンでは、 ほぼ1世紀を経た今でも、 カステンゲル、 ボーテルクーク、 ピンダカース、 パルムサウカルといっ たオランダ語の名が付いた手作りのお菓子が並んで いる。 「think old(古く考えろ)」 と書かれている。作者の意 図はどこにも記されておらず、 その言葉はま